連盟と主権国家
連盟は、国家を中心とする国際社会という、それまで続いてきた仕組みを変えようとするものではなかったということです。
連盟の創始者たちは、国家を中心として動く国際社会は基本的に健全であり、引き続き機能できるものと考えていました。
第一次大戦については、起こってはならない事故が起こってしまったという受け止め方が主なものだったといいます。
・・・そのような受け止め方からは、事故が2度と起こらないようにするための制度さえ作れば足りる、と考える雰囲気が一般的だったといわれています。
いうならば、国際社会の中心にあるのはやはり国家であり、連盟はいわばその補助的存在という位置づけだったといえましょう。
しかし他方、連盟を補助的な存在と捉える考え方が根底にあったとはいっても、国家中心の国際社会の中に、国家問の紛争を平和的に解決することを目指す連盟という国際機構ができたことの意味は決して小さいことではありません。
・・・というのは、従来であれば、すべて関係する国家間で処理される以外になかった政治・軍事問題が、連盟という場で、直接には利害関係を持たない国家の参加も得て、いわば客観的に処理する可能性が初めて生まれたのです。
少し固い表現でいえば、国際関係を組織化するための試みが初めて意識的に行われた、ということを意味したといわれる所以です。